ホーム > 自社製品 > KVアダプター

KVアダプター

VCBの更新工事でメーカーフリーの互換板

三社共用品 発売開始!

既設VCBの主回路端子配列に合わせたパネルの開口作業とKVアダプターの採用で将来にわたって三菱、東芝、富士の最新形VCBを自由に選択した更新工事が可能となりました。

こんなことで困ったことはありませんか?

  • 既設と同じメーカーのVCBを選択すると、納期がどうにも間に合わない
  • 既設で採用されていたVCBの製作仕様が、同じメーカー品はなくなった
  • 別のメーカのVCBに代えて更新したいが、互換性がなく工事が難しい
  • 現地でのパネル加工に高い精度が必要で、作業時間が足りない
  • 絶縁劣化での更新だが、盤の設置環境に対応したVCBで更新できない
  • 既設VCBの固定が大きな角穴で固定されていて取付け加工ができない
  • 既設VCBは後部床面もアングルで固定されているが、位置が合わない
  • 説明図
    特願 2018-224189 にて出願中

    JISキュービクル盤に、収納される機器の中で、 VCBの重要性はいうまでもありませんが、箱体内の位置で見ますと下方に設置されているため、ゲタ基礎などの設置条件では下方から吹きあがる汚水の影響をまともに受けて絶縁劣化させられることになります。一方、盤の天上部には放熱のための排気口があるため雨水や上部の断路器等で発生した結露水が汚れを集積して電線を伝って流れ込んでくることにより絶縁劣化することになります。汚染された結露水が、絶縁物にトラッキングを引き起こしますと、一定期間後には必ず更新する必要が生じます。汚損が上方からのものか、下方からのものかは、絶縁抵抗低下値の比較から推定ができますので、更新するVCBは、状況に合致したものを選択する必要があります。一般的に、床部を閉鎖するVCBは、下からの汚水に強く、床部を開放するVCBは流れ込む汚水を内部に留めないので、上からの汚水に強いといえます。
    VCBに影響する汚水が上方から来る度合いが強い場合は開放タイプを選び下方の度合いが強い場合は閉鎖タイプを選定するのが賢明です。しかしながら、VCB メーカ-様間においての取付互換性は取られていませんので、異なるメーカのVCBで更新することは困難な状況にあり自由な相互更新をする製品が要望されます。異なるメーカ間の取付互換を可能とするKVアダプターと、床高さを調整するKVベースアダプターや直接取付時に更新後のパネルの体裁を保つカバーなどの関連機材は、正にこうした皆様からのご要求に確実に対応できる製品です。また、当然のことですがユーザ様からは、更新工事に要する停電時間の短縮が望まれますが、これに対応する補助工具等も用意されております。

    KVアダプター及び関連機材の形式説明

    KVアダプター及び関連機材の形式説明

    KV-□□U U形専用アダプター(主回路端子左右配置)

    既設VCBが左右配置(主回路端子の電源側負荷側)の場合の固定パネルへの開口加工

    • 既設 VCB のS相主回路端子の中心を基点として割り出します。(2ヶ穴の場合は下穴)
    • 基点から、下図に従って、角穴と互換板取付用の穴(10φx4)を追加加工します。
    • 使用する更新用VCB メーカーに対応したKVアダプターを使って、更新作業を実施下さい。

    既設VCB (主回路端子の電源側負荷側が左右配置) 場合の固定パネルへの開口加工寸法

    (ご注意)上記パネル加工図面は、既設に設けられている主回路電線を極力再利用できるように、主回路の接続位置が既設品と更新品が近接するように設定したものです。既設品の設置場所の周辺が他の機器と接近したりして狭い時は、VCB本体の外寸によっては収納不可能な場合もありますので、既設VCBのメーカ名、形式、更新VCBの形式が、確定している場合は、お問い合わせ下さい。
    (KVアダプター及び更新用VCBの手配につきましては、弊社に直接ご用命ください)

    更新用のKVアダプターは、基本的には、三社共用品であるKV-TNU01により、更新可能ですが、東芝三菱に使用する場合は、更新前に2xΦ10の穴(位置決めポンチ痕有)加工が必要です。富士を使用する場合は追加加工は不要でそのまま使用可能です。KV-TMU02は、追加加工が不要でそのまま使用可能ですが、使用可能なのは、東芝三菱のみです。
    下図で、印は追加穴あけ位置を示すポンチ痕を示します。更新用VCBが東芝か三菱の場合は、ポンチ痕に合わせて2xΦ10の穴あけ加工を事前に実施して下さい。

    KV-□□U01形 t3.2 3.5kg 塗色5Y7/1

    KV-□□L 主回路端子:前後/左右/上下共用アダプター

    共用形(電源側負荷側主回路端子が前後/左右/上下配置)の開口加工寸法
    (既設VCB の主回路端子位置と更新VCBの端子位置が近くなる開口位置です)

    • 既設VCBのS相主回路端子の中心を基点として割り出します。(2ヶ穴の場合は下穴)
    • 基点から、下図に従って、角穴と互換板取付用の穴(10φx4) を追加加工します。
    • 共用のKVアダプターを使って更新作業を実施下さい。

    既設VCB(主回路端子の電源側負荷側が前後配置)の固定パネルへの開口加工寸法

    既設VCB (電源側負荷側主回路端子が上下配置)の開口加工寸法(主回路端子位置基準)

    • 既設VCBのS相主回路端子の中心を基点として割り出します。
    • 基点から、下図に従って、角穴と互換板取付用の穴(10φx4)を追加加工します。
    • 共用のKVアダプターを使って更新作業を実施下さい。

    既設VCB(主回路端子の電源側負荷側が上下配置)の固定パネルへの開口加工寸法

    (ご注意)上記パネル加工図面は、既設に設けられている主回路電線を極力再利用できるように、主電線の接続位置が既設品と更新品が近接するように設定したものです。既設品の設置場所の周囲が他の機器と近接して狭い時は、VCB本体の外寸によっては収納不可の場合もありますので、既設VCBのメーカ名、形式、更新VCBの形式が、確定している時はお問い合わせ下さい。
    (KVアダプター及び更新用VCBの手配につきましては、弊社に直接ご用命ください)

    更新用のKVアダプターは、下記KV-TNL01により更新しますが、更新VCBが、東芝三菱の場合は、更新前に2xΦ10の穴加工が必要です。富士の場合は、加工不要ですが、電源負荷が、上下の「L」タイプには使えませんので、KV-FSL01を使用下さい。KV-TML02は、東芝三菱共用で追加加工は不要ですので、そのまま使用できます。既設VCBの両側スペースが狭い場合はVCBの外寸を基準とした開口加工が必要となりますので、更新用VCBのメーカの場合はVCBの外寸も見る必要がありますのでお問合わせ下さい。この場合既設の主回路電線は、交換となります。左図で、☆印は穴あけ位置を示すポンチ痕を示します。 更新VCBが東芝か三菱の場合は、ポンチ痕に合わせてΦ10の穴あけ加工を工事前に実施下さい。富士の場合は、加工無しで、取付け可能ですので、穴あけはやらないで下さい。穴をあけてしまいますと表面板を取り付けても、穴は貫通したままになります。東芝三菱用として穴加工した後に、富士用として使う場合は、 この穴はシール等で塞いで下さい。

    KV-□□T01 主回路端子の電源負荷前後配置用アダプター,KV-□□L01 主回路端子の電源負荷上下配置用アダプター

    開口作業前のご注意
    KVアダプターをお使いになる場合は、事前に、既設のパネルに対してKVアダプターが取り付いた状態で、表示ランプ、入切スイッチ、配線ダクト、WHメータ等と重ならないかを十分に確認下さい。開口加工作業を始めてしまいますと、途中で気がついても位置の変更は困難です。

    専用形(U)と共用形(L/T/U)の使い分けについて
    (KV-□□UとKV-□□Lの違い)
    主回路端子形態が、T形(前後形)もしくは、L形(上下形)の場合は、4/8に示す開口幅が広い(470mm幅)の共用形用の開口加工が必要です。 勿論、主回路端子形態がU形(左右形)についても適応可能ですが、既設VCBが狭い盤に収納されていたり、左右に他の機器がある場合は、3/8に示す開口幅の狭い(400mm幅)U形への適用が有効で、開口作業時間も少なくて済みます。

    KV-B ベースアダプター

    KVアダプターは基本的にパネルのみで固定されたVCBの更新に適応する製品ですが、既設品の中にはVCBの固定が前面のパネルだけでなく、後方床部もアングル等で支えたものがあります。 こうした場合は、更新後も後方の支えを考慮する必要があります。位置の違うアングルを切除して、新たに床からのスタッド等で支える方法では箱体自体の強度を、大きく低下させる恐れがあります。弊社ではこうした対策として、既設アングルを残したままで後方からの支えを可能とするベースアダプターも用意しています。一般的に更新用VCBは、新形であるので、既設VCBよりコンパクトに構成されているため、既設のVCB用アングルに奥行き方向で届かなかったり、高さが低すぎて既設電線に届かない場合がありますが、ベースアダプターの適用によりこうした問題は解決されます。 床用ベースアダプター KV-B□□形は、本パンフレットに掲載する全ての形式の更新用のVCBの床固定穴に対応し、長穴により奥行き方向の調整が可能です。また下部の板には、上部の板の長穴に直角にクロスした長穴を複数用意することにより全ての既設VCBの床固定穴に適応可能です。 間接取付等で、床のみでVCBが固定されている場合の高さ調整には前後に2個使用下さい。高さ (□□mm)は、既設VCBと、更新用VCBの組み合わせに応じて最適のものに変更可能です。

    引出形VCBへのベースアダプターの適用
    既設引出形VCBを更新する場合は、新しいVCBが、一般的によりコンパクトになるので、既設電線に接続するのが困難となりますが、アダプターベースで固定位置と高さを調整して、既設電線との接続位置に近づければ容易に接続することが可能となり、工事時間の短縮が可能です。

    特願 2017-131501 公開2019-004676

    KV-A01 補助工具(アダプター組立用)

    更新工事用補助工具も用意しております。 開口工事のスタート前にKVアダプターに、位置決めしてセットして準備することで更新工事の効率化が図れる補助工具です。1個でも使用可能ですが、2個セットでの使用が便利であり、推奨します。

    KV-A02  補助工具(基点位置決め用)

    既設のパネルに開口作業を行う場合は、既設VCBの主回路端子位置を基点として、開口作業する位置を決定しますが、既設VCBの図面が入手できませんと、この基点位置の割り出しは結構難しい作業となります。この割り出しを更新工事の現場で効率的に行う補助工具も用意していますのでお問い合せ下さい。

    KV-C01 カバー(既設貫通穴閉鎖用)

    VCBメーカ様が推奨する寸法で穴開け加工が可能な場合でも既設のVCBの横幅が大きいと、固定穴等がパネルに残ってしまう場合(Ex.日立等)があります。こうした際にVCBを固定する穴に共締めにして余分な穴を塞ぐためのカバーも、三菱、東芝、富士用と各々用意しています。これらの、カバーは既設パネルを開口加工する際の位置決めの定規としても利用可能です。 (本カバーは、既設パネルに重ねて使用しますので、三菱東芝用は、一人作業用のフックの位置を外しており、富士用は、上下に大きく開口して一人作業フックから外しています。

    KV-P01 延長プレート

    直接取付に便利なプレートアダプターも販売しています。パネルに直接加工して、更新用VCBを取付る場合既設VCBの取付のために開口されていた穴が残ってしまい、塞ぐのが困難な場合が多々あります。こうした穴を塞ぐための部材としてKV- PT01(既設三菱→東芝:下部延長用)などの表面板延長プレートアダプター等も用意しており様々なケースに対応可能です。

    KVアダプターを採用いただくにあたってのご注意!

    • 将来、各VCBメーカー様が製作するVCBの形状が大きく変更されますと,現在販売するKVアダプターでは、対応できなくなる可能性がありますが、その場合は適応品を随時追加発売します。(パネル開口部を追加加工する必要が生じる場合もあります)
    • 現存する全ての既設品への対応ではありませんので、更新後既設で設けられていた貫通穴等が、パネル面に残る場合もございます。余分な貫通穴を、塞ぐためのカバー類も本パンフレットに紹介する以外に各種用意しておりますので、お問い合わせ下さい。
    • 本アダプター採用による三社間の互換性は、パネルのみでVCBを固定している場合については有効ですが、床面支持と併用されている場合に、本パンフレットのベースを利用した場合は、互換性が制限されますので注意下さい。
       (既設VCBのメーカ名、形名、製造番号等をご確認の上、お問い合わせください)
    • 開口部の加工位置については、主回路端子締結穴の中央を基点として寸法指定しておりますが、既設品のメーカ名、形名、製造番号、製作仕様が判明していますと、本体固定穴からの正確な基点位置寸法等もお知らせできますので、お問い合わせください。
    • 現在KVアダプターが、適用可能であることを確認していますのはJISキュービクル盤用の固定形VCB(手動形)のみですが、メーカー/形式によりましては、電動形が適用可能な組み合わせもありますので、お問い合わせ下さい
    • 更新用VCBのメーカ、形名を限定すれば、電源負荷左右形用のKVアダプターを、電源負荷前後形や電源負荷上下形への適用が可能な場合もありますので、お問い合わせ下さい。但しパネル開口寸法等は適用するKVアダプターに応じて変更されます。
    • 電源負荷左右形、電源負荷前後形、電源負荷上下形以外の主回路端子形態のVCBが既設となっている場合も、条件により更新可能ですのでお問い合わせ下さい。
    • 本パンフレットで紹介するKVアダプターで更新可能となる既設VCBはJISキュービクル盤用として使用されている全てのVCB(三菱製現行/旧形、東芝製現行/旧形,富士製現行/旧形日立製現行/旧形,明電製旧形,中立製旧形、愛知製旧形等)となります。但し、新しく更新するVCB(交換用)としては、以下に限定されますのでご注意下さい。
       三菱:VF-8RH-D、VF-13RH-D、VF-8NH-D,VF-13NH-D,VF-8PH-D,VF-13PH-D
       東芝:V4C(S)-U、V6C(S)-U、V4C(S)-T、V6C(S)-T,V4C(S)-L,V6C(S)-L
       富士:HA08AB-H,HA12AB-H,HA08AC-H,HA12AC-H,HA08AP-H,HA12AP-H
      更新用VCBを選定するに当っての仕様確定についても既設機種の詳細確認等が必要です。
      仕様間違い防止の観点からも、KVアダプターだけでなく、VCBの手配も弊社にご用命下さい。
    • 本KVアダプターは、全て電線で主回路配線されているVCBについての更新用です。
      固定された導体等で主回路が接続されている場合については、別途お問い合わせ下さい。
    • 既設VCBの据付状況、更新する機種により既設パネルへ更新VCB用取付穴を直接開口する作業が可能な場合もございます。加工図等も準備できますのでお問い合わせ下さい。
    • 本KVカバーは、輸送の関係上2枚以上のご注文で、承っていますのでご理解下さい。
    • 主要メーカーのVCBは、非常更新用として在庫しています。お問い合わせください。

    安全に関するご注意

    ●据付け、接続、運転、保守などの作業の前にカタログ、パンフレット、その他製品に付属する書類をよくお読みになり、正しくご使用下さい。
    ●安全のため、作業は、電気設備の施行法、関連法規等に熟知し、機器の原理および性能を理解した方が実施して下さい。

    • 東芝産業機器システム株式会社
    • SEIKO ERECTRIC
    • 株式会社イカイ
    • 三菱電機株式会社
    • 富士電機株式会社

    Copyright © KEC Co., Ltd. All Rights Reserved.

    MENU